コラム 第11回 :冬の乾燥肌にお悩みのあなたへ

冬は皮脂膜の量が夏の半分に減ってしまうことは 以前のコラムで触れました。
また、皮脂が減るだけでなく、皮膚から水分が蒸発する量(経皮水分蒸散量と言います)は
夏の2倍になっているのです。
「皮脂が減り、水分も蒸発しやすい」、これが冬の肌です。

では、乾燥する秋冬の時期に望ましいメイクとは どんなメイクでしょうか?
夏と同じでよいのでしょうか?
という疑問が出てくると思います。

メイク方法、洗顔方法が冬の乾燥肌の原因!
春夏の肌は調子が良いのに、冬になると肌が極端に乾燥してしまう・・・そんな方も多いようです。
乾燥する冬の時期まで、夏と同じメイクを行っていませんか?
そのような方は是非このコラムを読んで、メイク製品を見直してみてください。

秋冬のお肌が乾燥する時期に おすすめしたいメイクは 「すぐに落ちるメイク」なのです。
本当は メイクを落とすときにかかるお肌への負担を考えると、夏も冬も、オールシーズン「すぐに落とせるメイク」をおすすめしたいのですが、夏は 汗をよくかくし、皮脂の出もよいので、「すぐに落ちるメイク」では どうしても「化粧崩れ」が気になる・・・という方もいらっしゃるでしょう。

ですから せめて、お肌が乾燥する冬くらいは 「すぐに落ちるメイク」 に変えてみてください。

具体的には シリコーンやシリコーン樹脂、合成ポリマーを 一切使用していないメイク製品がおすすめです。
油性基剤が植物油や植物油を原料として合成された油、スクワランなどで構成され、顔料の表面処理にも シリコーン化合物を使用していないものです。

シリコーン油やシリコーン樹脂は 水にも油にも溶けません。
これらが配合されたメイク製品や日焼け止めは 耐水性に優れていて、化粧崩れしにくいのですが、
その分、メイクを落とすのもクレンジング剤やW洗顔が必要になってくるので、冬の乾燥したお肌には大きな負担をかけてしまうのです。

皆さんが普段お使いになられているメイク製品や日焼け止めが「落としやすいメイク」かどうかは 下記の方法で簡単に判別ができます。

片方の手の甲などにファンデーションや日焼け止めを塗って、塗ってしばらくしてから 上からお湯をかけながらもう一方の指で軽くこすり、メイクが落ちるかどうか、試してみてください。
ここでメイクが簡単に落ちれば「落としやすいメイク」、落ちにくければ 冬の肌には負担をかけるメイクということになります。

また、落としやすいメイク製品をお使いの方でも、リキッドファンデーションやクリーム状の下地をを使わず、パウダーファンデーションやルースパウダーのみで済ませている方は そのメイク方法も 肌の乾燥の原因のひとつになっています。

パウダーファンデーション、中でも特にルースパウダータイプのものは 油脂や保湿成分の配合がほとんどありません。
ですから 洗顔後、じわ〜っと時間をかけて顔の表面に出てくる皮脂を かたっぱしからファンデーションの顔料が吸収してしまって、よけいに肌が乾燥してしまうのです。

顔料に油性基剤などを混ぜてプレスした、いわゆる「プレスドパウダーファンデーション」ですと、
ルースパウダータイプよりは 油分が10%前後、配合されている分だけマシなのですが、水溶性の
保湿成分は ほとんど配合されていません。

ですから、冬の乾燥する時期は 水溶性の保湿成分と油溶性の保護成分の両方が配合されているリキッドファンデまたはクリームファンデ、乳液状またはクリーム状の化粧下地を使うことが望ましいのです。(紫外線防御に問題なければ、パウダーファンデは無しでも構いません)

もちろん、Global Beautyの「ボタニカルエマルジョン」は化粧下地としてもお使いいただけますし、
「スキンローション」はメイクの上からでも保湿できる便利な化粧水です。

夏の肌は調子がよいのに、秋冬になると極端に乾燥してしまう・・・というお悩みをお持ちの方、
まずは メイクを落としやすいものに変え、肌に負担のない洗顔(W洗顔はしない,クレンジング剤は使わない)を心がけましょう。

「しっかりメイクをして、それをしっかり落とし、化粧品をたっぷり使って保湿・保護」という悪しき習慣は
肌が自ら美しくなろうとする力を 邪魔するものでしかありません。
肌の機能を邪魔するようなスキンケアやメイクを まずはやめてください。
最初は 今まで過保護にされていた肌が乾燥してしまうので大変かもしれませんが、そうすることで 
だんだんと、肌は自らキレイになっていきますよ。(^^)